「Credo」(クレド)

Credoは、快適空間と最適空間が融合した、次世代住宅です。

高気密・高断熱な施工と、気密測定試験や24時間計画換気システムといった徹底した管理によって生まれる高耐久性能。それが、お住まいの方にとって快適な空間に、また住宅にとって最適な空間となるのです。

高気密・高断熱

高気密・高断熱化とは、冷暖房の効率を飛躍的に高め、最小限の熱源で温度調節を行うためのものです。いくら風通しが良くてもクーラーが常に稼働していたり、ストーブをつけっぱなしにしていたりするような状況では、ムダが多いといわざるをえません。

高度に工業化した現代社会では、様々なエネルギーが使用され、エネルギー消費に伴う化合物の排出が、地球温暖化という世界的規模の環境問題を引き起こしています。エネルギーは限りのある資源です。化石燃料(石油)、天然ガス、石炭などは猛烈な勢いで減少しており、この半世紀で、それまでに消費した資源の総量と同じ量を使用してきたという調査もあります。

これらのエネルギー消費は、工場やビルだけでなく、私達の日常生活でも大幅に増加しています。日本では1970年代から省エネルギーに関する基準を設けており、主に産業界(電気メーカーや自動車メーカー)に対して審査をしてきました。1994年に開かれたCOP3:地球環境対策会議(通称京都会議)において、我国も国際的な立場から、窒素化合物の排出量の削減数値を掲げ、資源の有効利用と温暖化対策のために本格的に始動しました。そんな中、建設業界は明確な基準を用意しながら、その基準を守ることを審査してきませんでした。建設時に排出する二酸化炭素の量は全排出量の36%にも達したのです。建築業界も環境問題と向き合う必要性と責任があります。

そこで生まれた考え方が、住宅の省エネルギー化です。それは、主に冷暖房の効率を上げ、冷やしすぎや暖めすぎをなくすことです。しかし、いくら省エネルギーのためとはいえ、お住まいの方の生活へ支障がでたり、ましてや健康に害を及ぼしたりするような省エネルギー化は論外です。いかに快適に省エネルギー化するかが大切になります。これは大きなコストを伴うものではなく、少しの工夫と技術で実現することが可能です。それが、菱和建設の高気密・高断熱です。

まず、気密とは建物全体の隙間を表しています。現在ではその単位としてcm2/m2(1平方メートル当りに何平方センチメートルの隙間があるか)が用いられています。例えば、魔法瓶は完全な密閉状態にあり、その中の熱は外にもれることがないためにいつまでも保温することができますが、湯のみに注いだお茶はしばらくすると冷めてしまいます。このように密閉度が高い、高気密な空間ほど熱は逃げにくく、室内を暖めたり冷やしたりする際の温度を、長時間にわたり保持します。

そして、断熱とは外部からの熱干渉を防ぐことです。そのため、断熱材と呼ばれる熱を伝えにくい部材を壁面や屋根に貼りつけることで、真夏の猛暑や真冬の冷気による熱干渉が起こらないようにします。高断熱であればあるほど、熱干渉は起こりにくくなります。
このように、住宅内部の熱に関係する気密と、住宅外部の熱に関係する断熱が揃ってはじめて、快適で省エネルギーな住空間を創ることができるのです。

断熱に使用される気密断熱部材は大別して、繊維系断熱材(グラスウール、ロックウール)とプラスチック系断熱材(硬質ウレタンフォーム)に分かれます。繊維系断熱材は施工性が良く、廉価ということで広く普及しています。一方、プラスチック系断熱材は熱に対する抵抗が大きく、熱を伝えにくいという特徴があります。
この2つを気密からの観点から比較すると、大きな違いがあります。まず、繊維系断熱材の気密度は低く、全くないといっても過言ではありません。元々繊維の集まりですから空気はその中を素通りしてしまいます。そのため、空気を通しにくくするために別途「気密シート」を張り付ける必要があります。しかし、外部通気層がない、透湿防水シートでないなどの理由で気密シートに水分が溜まることがあり、繊維の性質上、水分を含みやすく逃がしにくいので、一度水分が溜まるとそこからはカビが発生し、ひいては壁・柱を腐らせる原因にもなるのです。
一方、プラスチック断熱材は、繊維系断熱材の約30倍の気密度を持ち、完全に空気の流れをシャットアウトすることができます。しかも、現場で発泡させるため柱・梁・壁・基礎などの継ぎ目までも完全に塞ぐことが可能です。

確かに、繊維系の断熱材は無臭難燃性で施工が容易です。逆に、プラスチック系断熱材は施工中は、火気厳禁である上に、15分に一度の休憩が義務付けられています。しかし、施工の手間よりも優先すべきなのは性能面です。
よって、菱和建設がご提供する住宅は、現場発泡の完全シームレスのプラスチック系断熱材(硬質ウレタンフォーム)を標準としております。
また、お建てする地域によっては寒暖差がありますので、個別に断熱材の厚さを計算し設計しております。この場合は、一棟ごとに熱損失係数や年間暖冷房効率を計算し、結果の数値を判断基準としており、より品質を高めています。

気密断熱部材の性能比較
繊維系断熱材
グラスウール(32相当)
プラスチック系断熱材
(硬質ウレタンフォーム)
断熱性能(熱の伝えにくさ)
数値が小さいほうが伝えにくい
0.40~0.35W/mK
(熱伝導率)
0.021~0.025 W/mK
(熱伝導率)
気密性能(空気の逃げにくさ)
数値が大きいほうが逃がしにくい
16m3hmmhg/g
(透湿比抵抗)
700~1000m3hmmhg/g
(透湿比抵抗)
特徴 施工性良、生産性大。結露、劣化、ズレ下がり等注意。透湿係数が高く防湿層が必要。 気密・断熱性能が高い。透湿性が低い。

気密測定試験

優れた気密、断熱性能を発揮させるために、
当社では一棟ごとに施工状態をチェックしています。

プラスチック系断熱材の吹き付けにより完全なシームレス状態に施工を施した後は、気密測定試験を行います。気密性能は住宅の性能表示としては比較的容易に数値化することができるもので、当社では外部評定機関「アトム建築環境工学研究所(本社:岩手県盛岡市)」に依頼し、第三者の評定を受けております。

建物内を締め切った状態にして、室内から空気を外部へ排出することによって50パスカルまで減圧し、室内に流入してくる空気の量を計ります。これは、建物を約50kmのスピードで走らせているのと同じ状態で、自動車での走行中に窓を開けると風がすごい勢いで車内に入ってくるのと同様に、窓を開けるとかなりの風速で空気が入ってきます。こうして建物内に流入してくる空気の量を計測することにより、建物全体の隙間の面積を割り出すことができます。その単位はcm2/m2で表されC値と呼ばれており、建物全体の表面積1平方メートル当り何平方センチメートルの隙間があるかを示しています。

そもそも、気密化がされていない建物や施工不良などがある建物の場合は、いくら減圧しても不良箇所から空気が流入してくるので、いつまでたっても減圧することができません。ですから、50パスカルまで減圧すること自体が難しい建物も、一般にはまだまだ多いかもしれません。すべての建物において気密測定試験ができるということは、それ自体が菱和建設の施工品質の証明でもあるのです。

24時間計画換気システム

高気密・高断熱とは切り離せない機能のひとつです。

気密断熱化を行う際に必ず必要となる換気システムです。室内をどれだけ気密・断熱しても、やはり外部の影響から完全に逃れることはできません。その影響は熱となって溜まったり、冷気となって流れ込んだりします。しかし、その影響を時には排出し、時にはうまく取り込むことによって室内をコントロールするエネルギーにかえることができるのです。そのためには、室内へいかに新鮮な空気を取り込むか、室内でいかに空気の流れをつくり出すのか、そして、温度差のない快適空間を創り出せるかということが必要なのです。

お住まいになる場所、敷地の形状、お住みになる方の年齢や家族構成によって、家の形や間取りなど、どれ一つとして同じ住宅はないはずです。住宅には、お住まいになるご家族1人1人にそれぞれの想いがあると思います。そういった意味では、一概に換気システムといっても同じ計画というわけではありません。ですから菱和建設は、常に建物とその配置に合わせた換気計画を設計するとともに、最適な空調機器の配置のご提案をしています。空調機器から出る冷暖房を計画換気に乗せることによって、最も効率のよい冷暖房が可能になります。
また、計画換気は24時間作動していますから、経済性、耐久性を重視し、「ユーフレクト」を採用しています。またこのシステムにより建物の大きさに関係なく2時間に1回、建物全体の空気が入れ替わる設計をしております。

計画換気システム【ユーフレクト】の性能
室内の空気を24時間換気をし、いつも新鮮な空気の流れを作り出します。
ランニングコストは平均70wですから、1ヶ月当り約1,100円程度と経済的です。

高耐久

高気密・高断熱・計画換気を取り入れることが、住宅の高耐久につながります。


・湿度を調節し溜め込みません。 ・躯体(構造体)への影響を抑制します。
・計画的に空気の流れをつくるため、熱ロスや湿気が溜まるのを防ぎます。

このような特長・メリットが生まれます。

住宅のテストによる品質と安心のご提供。
住宅全体にプラスチック系断熱材(硬質ウレタンフォーム)を吹き付けることにより、高気密・高断熱化します。また吹き付け後に、施主様立会いの上で気密テストを行い、品質を保証しております。国の新断熱基準による性能をはるかに上回る値を得ていますので、安心です。
温度差のない快適な室内空間。
不用な隙間がないので、住宅内の温度を均一化することができ、ヒートショック(温度変化による急激な血圧上昇)の心配がなく、身体にストレスを与えません。トイレ、浴室、階段、玄関の温度差はほとんどありませんし、家全体が一定の温度と湿度を保ちます。(実績±2℃を推移しています。)
ハウスシック症候群対策。
最近よく耳にするようになったハウスシック症候群は、塗料や接着剤など様々な化学物質が多く用いられた住宅、特に新築家屋などで頭痛、目や喉の痛みなどの症状が現れるものです。菱和建設の住宅では計画換気により空気中の有害物質をすばやく排出し、ハウスシック症候群を防ぎます。
結露を防ぎ、カビやダニの発生を防止。
専用部材を用いて、断熱材や外壁、屋根の間に空気を取り入れることで、夏場の外壁や屋根のほてり、内部結露を防止します。また、カビやダニの発生を未然に防ぐことが可能です。さらに構造体も常に乾燥状態をキープし、長寿命化構造が実現できます。
住宅の性能数値化で、明確でニーズに合った設計。
当社では、設計段階において熱効率・放熱・畜熱・空調・換気など家に関するすべてのデータを熱計算に基づき数値化する、完全オーダーメイド方式を採用しております。窓の大きさ、数などもお客様とご相談の上、安心して満足のゆく高性能住宅を設計いたします。
高性能化へのリフォーム工事も可能です。
長年住み慣れた家を、高気密・高断熱・計量換気の性能を持った住宅にリフォーム可能かどうかのお問い合わせにもご対応いたします。既設住宅の高気密化工事の実績も多数あります。構造・熱計算により、今お住まいのお家がリフォーム可能かどうかを確認いたしますので、まずはお気軽にお問い合わせください。